2008年05月29日

その6 養育費に関する審判事例

養育費支払い者の父親に無断で私立へ進学

これは、養育費を支払う父親の同意なくして、子どもが私立高校に進学したケースです。

父親は子どもが公立高校に進学してくれることを強く主張していたが、子どもは父親に相談することなく私立高校に進学し、母親から父親へ、私立へ進学した分の養育費を請求してきたという事案で、裁判所は、

「費用負担者である父親に相談することなく、一方的に決め、その費用を父親に請求することは、当然には認められず、ただ、父親の資力、社会的地位からみて、父親において未成年のため義務教育を超える教育費を負担することが相当と認められる場合においてのみ、親権者である母は、その費用を父親に対し、請求しうるというべきである」

と判断しました。

つまり、私立学校へ進学した場合、父親に対して当然に増額分の養育費を請求できるわけではないということです。


子ども自身が養育費を請求できる

例えば、夫が親権にこだわり、「自分が親権者にならないのであれば養育費を払わない」と言うので、妻がやむなく養育費を請求しないことに合意してしまった、というケースです。

このような合意について、裁判所は、父母間で養育費不請求の合意をしても、そのような合意の効力は子どもには及ばないので、子ども自身が養育費を請求できなくなるわけではない、という趣旨の判断をしています。

つまり、子どもが養育の請求をすることができるということです。

ただ、子どもが未成年の場合は、母親が子どもを代理して請求することになります。

その7 養育費を確実にもらうための方法へ進む



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