2008年05月27日

その5 財産分与にかかる税金と請求できる期限

財産分与が金銭でなされた場合

この場合には、原則として課税されません。

財産分与については、相続税基本通達において「婚姻の取り消し又は離婚による財産の分与によって取得した財産については、贈与により取得した財産とはならない」とされています。

したがって、財産分与を受けた者に贈与税が課されることはありません。

また、財産分与は夫婦の財産の清算という性格のものですから、所得税が課せられることもありません。

しかし、例外的に、金銭で財産分与が行われた場合でも贈与税が課される場合があります。

相続税基本通達には、「ただし、その分与に係る財産の額が婚姻中の夫婦の協力によって得た財産の額その他一切の事情を考慮してもなお過当であると認められる場合における当該過当である部分又は離婚を手段として贈与税もしくは相続税のほ税を図ると認められた場合における当該離婚により取得した財産の価値は、贈与となる」と規定されています。

長々と書かれていますが、つまり「ちょっと分与の額が多すぎるんじゃないの?」と思われるときは、贈与税が課される場合があるということです。


財産分与が不動産でなされる場合

この場合は、財産分与をした側に譲渡所得税、財産分与を受けた側に不動産所得税がかかってきます。

〆盪妻与した側の譲渡所得税について

この場合の「所得」とはおよそ【分与時の時価−取得時の価格】で計算されます。

たとえば、取得時の価格1000万円のマンションが、分与時の価格1500万円だった場合、【1500万円−1000万円=500万円】の譲渡益を得たと解釈され、その部分に税金がかかってくるという仕組みです。

住居用不動産は、3000万円までの譲渡益は特別控除制度がありますが、細かなルールもあるので、金銭以外の譲渡をするときは、税理士などの専門家に相談したほうが賢明です。

また、結婚の期間が20年以上の夫婦の場合には、離婚前に住居用の不動産を贈与し、贈与される側が引き続き住み続けるのであれば、贈与税の基礎控除110万円と、配偶者控除の2000万円の合計2110万円までが非課税となります。

逆に、不動産の分与時の価格が、購入したときの価格よりも下がっているときは、譲渡所得がありませんので、譲渡所得税は課されません。

∈盪妻与を受けた側の不動産所得税について

分与を受けた側には、「不動産所得税」が課されるほかに、名義を移転(所有権移転)する場合に、「登録免許税」というものがかかります。

「不動産所得税」については居住用不動産についての減免措置があります。詳細は税務署等にお問い合せください。

「登録免許税」というのは、不動産の名義を移転する手続きに必要な、「収入印紙代」のことです。不動産の価格によって金額は決まります(数万円〜十数万円程度の場合が多い)。

また、取得後は、毎年「固定資産税」も課されます。


財産分与を請求できる期限

財産分与は離婚時に必ず決めなければならないことではありませんが、離婚後2年が過ぎると請求権が消滅するので注意しましょう。

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