2008年05月27日

その4 家を持っている場合はどうなる?

2人で協力して買った不動産をどのように分けるかについてはいくつかの方法があります。


ローンが残っていない場合(どちらか一方が住むケース)

どちらか一方がその不動産に住み、住居の価値の半分を金銭で相手に支払うという方法です。ところが、不動産の価値の半分というと1000万円を超えてしまうなど、かなりの高額になることもしばしばです。

このような場合には、その額を分割払いで月々支払うという方法が一般的です。

住居を取ったほうにしてみれば、多額のお金を相手に長年に渡り払い続けることになりますが、やはり住居を持っているという安心感は大きいでしょう。


ローンが残っている場合(夫が住むケース)

「夫がローンを組んで購入した夫名義の不動産に、夫が離婚後も住み続ける」というケースは、特に問題とはなりません。

例えば、
・分与の対象となる財産・・・・・・自宅不動産
・自宅不動産の時価・・・・・・1000万円
・分与の割合・・・・・・50%

この場合、妻に分与されるのは自宅不動産の2分の1ということになりますが、夫が住み続けるというのですから、夫は妻に対して、1000万円の50%である500万円を現金等で支払うことになります。

この例で、住宅ローンが300万円残っているとしたら、

・分与の対象となる財産・・・・・・1000万円−300万円=700万円

したがって、700万円の50%である350万円を現金で支払うことになります。

夫は妻に350万円を財産分与として支払い、自分は残りのローンを支払いながら住み続けるというわけです。


ローンが残っている場合(妻が住むケース)

問題となるのは、「夫がローンを組んで購入した夫名義の不動産に、妻が離婚後も住み続ける」というケースです。

この場合、残りの住宅ローンを夫が支払い続けてくれれば、妻としてはとてもありがたいことですが、自分が住まない家のローンをいつまで支払い続けてくれるのか不安があります。

仮に、夫が住宅ローンの支払いをやめてしまうとすると、夫自身は困ることはありませんが、家が人手に渡ってしまった場合には、妻は住む家がなくなってしまうことになります。

したがって、残りの住宅ローンを夫が支払い続ける方法には、ローンの完済まで、不安定な状態が続くことになります。

夫がローンの支払いを続けていくという信頼ができないという場合は、「家に住み続ける」以外の方法(売却して、折半する等)を考える必要があります

妻が仕事を持っている場合には、金融機関の承諾を得てローンの名義を妻に変更し、妻がローンを支払っていくということも考えられますが、相応の収入がないと難しいでしょう。

妻がある程度返済できる資力があるのであれば、ローンの名義は夫のままにしておいて、夫の代わりに妻がローンの返済をするということも考えられます。


売却して、折半する場合

どちらかが住み続けるという話がまとまらなければ、不動産を売却してそのお金を分けるという方法もあります。金銭ですっぱりと分けられるので、スムーズな財産分与と考える人もいるかもしれませんが、不動産はそう簡単に売却できるとは限りません。

買い手がつかなければ、お互い一銭も手に入らないばかりか、不動産の価値が下がっているとしたら、想像よりはるかに小さなお金しか入ってこないとう可能性もあります。

均等に分けることも大切ですが、お互いにメリットのあることが、もっとも重要です。

その5 財産分与にかかる税金と請求できる期限へ進む



rikon_iroha at 11:53│